- 借金が減らない理由
- 賢い借金返済とは
一般的に消費者金融の借金は、なかなか減らないと言われています。
その理由や賢い借金返済の方法にスポットを当ててお伝えしていきます。
Contents
借金が減らない理由

日本人は多かれ少なかれ、何らかの借金を抱えています。
住宅ローンやマイカーローンもその代表的な借金になります。
個人信用情報機関のJICCが発表している統計データによると、平成29年5月末現在で、借金残高がある人の数は1,075.3万人になります。
日本には現在、JICCの他にCIC、JBAの3つの個人信用情報機関があります。
CICはクレジットカード会社を中心に一部の消費者金融も加盟しています。
JBAは銀行と銀行系カードが加盟しており、JICCに限ってはその80%が消費者金融になります。
よって、JICCが発表している統計は、ほぼ消費者金融に借金がある人の数字と言えるでしょう。
消費者金融の返済方式
借入する際に、どのような返済方式で、どれくらい利息を支払っているか、確認してから借金する人は少ないでしょう。
「お手軽だから」「借りられたらOK」と安易に考えてしまいがちです。
しかし、この返済方式こそが借金が減らない大きな原因になります。
多くの消費者金融は、「残高スライド元利定額リボルビング方式」を採用しています。
- 残高スライド:借入残高により返済する最低返済額が決まる
- 元利:元金と利息の合計
- 定額:決められた金額
- リボルビング:毎月の返済額が一定
これだけを見ても、返済方法の何が違うのか理解するのは難しいでしょう。
例えば、多くの人が利用しているクレジットカードがあります。
今や食料品もクレジットカードでスマートに買物して、翌月に一括払いするスタイルになっています。
そのクレジットカードには、一括払いの他に分割払いやリボ払いが備わっています。
一括払いでは発生しない利息が、分割払いやリボ払いでは発生してきます。
しかも、リボ払いは非常に利息が高いのに気付いている方も多いでしょう。
しかしながら消費者金融は、それ以上に利息が高いのが一般的です。
利息ばかりを支払っていて、残高がなかなか減らないのが残高スライド元利定額リボルビング方式の特徴です。
賢い借金返済とは

単純に借金しないことが一番ではありますが、消費者金融の返済方式は、残高が見えなくなり多額の借金をしてしまう危険性があります。
初めに、次のことを実行しましょう。
- 新たな借金をしない
- 借金の総額や支払い状況を確認
- 生活の見直しをする
当然ですが、今現在より借金を増やしてしまう事は控えます。
その上で現在の借金を一覧表にし、借金の総額やいつ完済する予定かなどを把握しましょう。
完済まで一体どれ位の利息を支払うかも確認します。
驚くほどの利息を支払っている事に気付くと思います。
また、生活の中に無駄がないかもチェックします。
浪費も厳禁です。
現在の状況を把握できたところで、今後の支払方法について考えていきます。
- 臨時返済を実行
- 利息の低い金融会社へ1本化
- 親族へ相談する
- 債務整理に着手する
臨時返済を実行
これまで支払っていた定額返済の他に、臨時的に返済をします。
殆どの大手消費者金融は、臨時返済について容認しています(一部不可もあり)。
先ほどもお伝えしたように、多くの消費者金融は残高スライド元利定額リボルビング方式を採用しているため、残高が基準となり元金が減らなければ利息ばかりを支払うことになって、いつまでたっても完済できないことになります。
そこで、給料日に多めに入金したり、ボーナスの際にまとめて大きな金額を入金することで、完済が近づいてきます。
このように、繰り上げ返済で賢く残高を減らしましょう。
利息の低い金融会社へ借り換えや1本化
借入が何件かある場合は1本化も考えてみましょう。
一度は耳にした事があるかもしれませんが、「おまとめローン」というものがあります。
主に銀行系で提供している商品ですが、低い金利で1本化できる可能性があります。
審査により個人個人で金利が変わってくる場合が多いので、事前によく確認が必要になります。
また、借り換え手数料が多額である場合もあります。
しかし審査に通れば、1つにまとまり管理がしやすくなるメリットもあります。
もう1点重要なデメリットがあります。
利息制限法による引き直し計算がされないということです。
ごく近年の借入であれば過払金が発生する可能性は薄いですが、2010年の貸金業法改正以前の借入であれば、過払金の発生もあり得ます。
確認の上で「おまとめローン」や借り換えを検討しましょう。
親族へ相談する
人によっては借金を家族や親族に知られたくない人もいます。
しかし、もし頼れる親族がいるのであれば、一時的に借用して消費者金融へ一括で支払ってしまいましょう。
その後、親族へ分割で支払うなどの方法を取ることで、利息の大幅な減縮ができます。
親族間の金銭のやり取りで注意しなければならないのは、贈与と見なされないことです。
例え親族間であっても、金銭消費貸借契約書を作成し、少額でも利息を付すことが望ましいでしょう。
返済も振り込みの形を取ることがベストです。
これらは税金対策(贈与税)になりますが、年間110万円以内であれば問題がありません。
債務整理に着手する
債務整理に着手すると、遅延利息や将来利息をカットできるメリットがあります。
通常は3年を目安に和解交渉され、生活状況など事情によって5年程度まで分割払いが可能です。
無利息での和解契約のため、返済金は全て元金に充当され、計画的に支払うことができます。
大きなデメリットは、個人信用情報機関に掲載され、5年程度は新規の契約が出来ないことです。
例えばマイホームの計画や自動車購入の予定がある場合は、初めにローンを組んだ後に債務整理することをオススメします。
また、任意整理は債務整理をする金融業者を、選択することが可能です。
例えば頻繁に使うクレジットカードは残し、消費者金融だけを債務整理するなど、自由に選択ができます。
しかし債務整理の場合は、法律家の報酬が発生することも忘れてはいけません。
費用対効果を検討のうえ、依頼するかを決定しましょう。
無料法律相談を実施している法律家もおりますので、どれ位のメリットがあるか相談するのもよい方法です。