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  • 闇金と口座売買をすることは?
  • 闇金が銀行口座を買取る理由
  • 闇金に口座を売るリスク

預金口座の買取が急増しています。口座買取とはどういった事でしょうか?

 

闇金が預金口座を買取する理由や、闇金に預金口座を売った場合のリスクについてお伝えしていきます。

闇金と口座売買をすることは?

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近頃、預金口座を売買する人が出て来ています。

 

これは非常に違法な行為になる事をご存知でしょうか?

インターネットで「口座買取」と検索すると、驚くことに幾つものサイトが出て来ます。余りの多さに困惑してしまいます。

 

逆に考えると、それだけ預金口座を売る人が多いとも言えるのでしょうか?

 

預金口座を売買してしまう人は、それがどういったことか事実を深刻に捉えていないのが現状です。

 

次のような軽い気持ちで売買しているようです。

  • 使っていない口座があったから売った
  • お金が無かったから助かった
  • また別の口座を作ればいい

 

まるでオークションや不用品の買取店にでも売ったような感覚でいるかもしれませんが、やっている行為は犯罪です。

 

以下のような懲役や罰金刑があります。

詐欺罪(刑法第246条1項)

  • 不正に利用する目的で自分の口座を作る。
  • 他人や架空名義で口座を作る。
  • 10年以下の懲役。

 

犯収法 (第26条2項・3項)

  • 自分名義の口座を譲り渡す行為。
  • 他人名義の口座を譲り渡す行為。
  • 1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金

 

犯収法とは?

犯収法とは余り馴染みのない法律ですが、正式には「犯罪による収益の移転防止に関する法律」と言います。

 

金融機関等の取引時の確認や、取引記録等の保存、疑わしい取引の届出の義務などに関する法律になります。

 

そのような、テロ資金供与対策などの規制を定めています。

以上のように、口座売買はれっきとした犯罪です。安易に考えていると、とんでもない事態になります。

 

実際に逮捕された事件も数多く存在しています。

1億1000万円詐取事件で使用され

銀行口座を他人に譲渡したとして、中京署などは8日、犯罪収益移転防止法違反容疑で、福岡市博多区堅粕、アルバイト、原岡正雄容疑者(68)を逮捕した。

 

「生活が苦しくヤミ金業者に売った」と供述し、容疑を認めているという。

 

逮捕容疑は、正当な理由がないのに自分名義の銀行口座のキャッシュカード1枚を渡して暗証番号を伝えるなどし、他人に口座を譲り渡したとしている。

 

同署によると、昨年9月~今年2月、京都市内の60代女性が株の取引手数料名目で計約1億1千万円をだまし取られた事件で、原岡容疑者名義の口座が使用されていたという。

出典:産経WEST「ヤミ金に売った…」口座譲り渡しで68歳アルバイト男逮捕(2016.11.9)

 

このように実名が公開されている事件もあります。

 

実際に報道されているのは、ほんの一部に過ぎませんが、相当数の人が逮捕されています。

 

決して闇金に加担するような行為はしない事です。また、こんな事例もあります。

 

闇金に預金口座を譲渡した人へ、被害者が損害賠償請求をした判決もあります。

 

そのような事態にならない為にも、闇金に口座を売るようなことは、決してしてはならない行為です。

 

もう一度繰り返しますが、預金口座を売ることは犯罪になります。

 

闇金が銀行口座を買取る理由

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闇金は自分たちの痕跡が残らないように、

 

入金には他人名義の口座を使います。

闇金自身も違法なことをしているため、捕まるリスクは承知しています。そこで入金にはトバシ口座を使用します。

 

トバシとは闇金などの隠語で、架空のものといった意味合いになります。

 

「口座屋」と言われる業者などから買取り、入金先として使用します。

 

時には支払いが滞った債務者から、通帳とカードを没収する場合もあります。

 

闇金の「三種の神器」と言われている1つが、このトバシ口座になります。その他には携帯電話、多重債務者の名簿になります。

 

それら「三種の神器」を闇金などに売る、「口座屋」の他にも「名簿屋」「紹介屋」などが存在しています。

 

闇金はトバシ口座を次々に使い捨てして、自分たちに捜査の手が迫り、捕まるのを防いでいます。

 

闇金にしたら、沢山の預金口座を入手したいところでしょう。

 

闇金に口座を売るリスク

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先程もお伝えしたように、

 

闇金などに預金口座を売るのは犯罪行為です。

 

更に、売った後に深刻な状態になるのをご存知でしょうか?

口座凍結という言葉を耳にしたことがあると思います。

 

主に預金口座を凍結されるのは、次のような場合です。

  • 預金名義人が死亡した
  • 債務整理をした
  • 犯罪に利用された可能性がある

3番目の犯罪に利用された可能性で凍結されると、当該口座だけではなく、同じ銀行の別の口座も凍結されてしまいます。

 

更に、凍結と同時に各行共通で閲覧ができる「凍結口座名義人リスト」に掲載されてしまいます。

 

この犯罪利用口座リストに掲載されると、他行も凍結または、停止・解約といった事態になってしまいます。

 

つまり、全ての金融機関での取引が出来ないリスクを背負います。

 

当然ですが、どこの銀行でも新規の口座開設を受付けてはくれません。

 

勤務先の給料にしても、公共料金の口座引き落としにしても、通帳が使用できなくなれば、社会生活が回らなくなります。自身にとっても大きな損失になります。

 

このような凍結は、警察や弁護士などからの通報による凍結と、銀行自身が取引内容について不信だと思った時に実行されます。

 

口座屋などの1口座当たりの買取金額は、次の通りです。

  • 買取相場・・・1口座当たり20,000円~30,000円
  • ネット銀行やゆうちょ銀行が人気
  • ネットバンキング付は高額

20,000円~30,000円の金額と比較しても、全ての金融機関で口座が持てない代償は、余りにも大きいでしょう。

 

社会的信用を無くすだけではなく、犯罪者として捕まることだってあります。

 

共謀共同正犯が成立してもおかしくありません。

 

安易な気持ちで預金口座を売買すれば、その口座を使ってどこかで犯罪が行われていることを忘れないで下さい。

 

最後に・・・

口座売買の危険性とリスクについてお伝えしてきました。

 

一度凍結された銀行口座を解除するのは、容易ではありません。

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個人で動いたところで、

 

どうにもならないのが現実です。

もし、闇金に預金口座を渡してしまった場合には、弁護士などの法律家へ相談することをオススメします。