- 闇金と弁護士がグル?
- 闇金相談をする際の注意点
闇金と手を組んでいる弁護士は、実際に存在するのでしょうか?
もしそのような弁護士がいたら、どうやって識別したらいいのかお伝えしていきます。
Contents
闇金と弁護士がグル?

本当に闇金とグルになっている弁護士はいるのでしょうか?
提携弁護士や提携司法書士の存在があるのは事実です。
そもそも、提携弁護士や提携司法書士とはどういった人でしょうか。
よくある事例ですが、無資格のNPO法人が、無料の多重債務相談などを実施しています。
その非営利団体から相談者(債務者)を紹介され、弁護士はその非営利団体に紹介料を渡すといった仕組みです。
弁護士法では、それらの非弁行為や提携行為を禁止しています。
弁護士法第74条(非弁護士の虚偽標示等の禁止)
弁護士又は弁護士法人でない者は、弁護士又は法律事務所の標示又は記載をしてはならない。
2.弁護士でない者は、利益を得る目的で、法律相談その他法律事務を取り扱う旨の標示又は記載をしてはならない。
3.弁護士法人でない者は、その名称中に弁護士法人又はこれに類似する名称を用いてはならない。
弁護士法第72条(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)
弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。
ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。
弁護士法第27条(非弁護士との提携の禁止)
弁護士は、第72条・第74条の規定に違反する者から事件の周旋を受け、又はこれらの者に自己の名義を利用させてはならない。
出典:弁護士法より
少し難しいかもしれませんが、要約すると弁護士でない者は法律事務をしてはいけません(非弁行為)。
弁護士は斡旋してもらったり、弁護士名を利用させてはなりません(非弁護士との提携)という事です。
このような弁護士法違反にも拘らず、提携している弁護士が存在します。
実際に逮捕に至った事件が、何件もあるからです。
弁護士が犯罪組織と共謀していたら
- 手数料が無料ではない
- 着手金を請求する
- 広告やビラなどの営業活動をする
- 依頼者と面談をしない
- 委任契約書を作成しない
- 連絡が取りにくい
闇金などの犯罪組織と弁護士が提携していたらどうなるのでしょうか?
犯罪組織が紹介する弁護士は、着手金や高額な報酬を請求してきます。
また、通常は借金問題の相談は無料の事務所が多いのに対し、有料であるのが特徴です。
弁護士や司法書士は、債務整理事件に関して面談義務が課されています。
それにも拘らず面談しないのは、非常に怪しいと思って下さい。
更に言うと、事件処理もいい加減で、そのまま放置したり闇金などに有利な和解をします。
それどころか、借金問題が解決しないまま終了して、報酬だけを支払う場合も出て来ます。
それでは何のための弁護士・司法書士の介入か分からなくなります。
また、整理屋・紹介屋と言われる犯罪組織があります。
整理屋・紹介屋は債務者に弁護士を紹介するからと、言葉巧みに誘います。
一般の人は弁護士と聞くだけで信用してしまいますね。
この整理屋・紹介屋は弁護士の名前を借りるだけで、実際には闇金との交渉がされない事が多いでしょう。
整理屋・紹介屋は自分のところに借金整理のための費用と称し入金させることが目的です。
このように、犯罪組織と提携している弁護士などがいるのも事実です。

2016年10月の「犯罪収益移転防止法」改正では、これらの事態を深刻に捉え、弁護士や司法書士に対する規制が厳しくなりました。
もし弁護士とトラブルになったら
【市民窓口】
全国の各弁護士会には、市民窓口が設けてあります。
弁護士の行っている活動に関する苦情などを受付けています。
【紛議調停】
約束より高い報酬の請求や、辞任・解任のトラブルなど、話し合いで解決しない場合に、紛議調停という制度があります。
申立ては全国の各弁護士会に紛議調停委員会が設置されています。
弁護士会一覧
https://www.nichibenren.or.jp/bar_association/whole_country.html
弁護士に不当な扱いを受けたり、受任時の約束と違う高額な報酬を請求された場合などに、これらの弁護士会の窓口を利用する事も方法です。
闇金相談をする際の注意点

闇金相談をする場合は、次のような点に注意して法律事務所を選びましょう。
- 相談が無料である
- 闇金に特化している
- 解決実績が多い
闇金事件を扱っている法律事務所の多くは、24時間メールを受付している他、フリーダイヤルなどで年中無休の電話相談を受付しています。
一刻を争う闇金相談に、依頼者の立場に立った対応をしてくれています。
借金問題で困窮している債務者のために、相談は無料でのってくれるのが通常です。
また、受任に際しては、作業の流れを受任契約から解決まで、丁寧に分かりやすく説明してくれるのもポイントです。
更に、闇金から取立てされた場合の、対処方法なども伝授してくれるでしょう。
そのような対策を依頼者に伝授できるのも、多くの実績とノウハウがあるからです。
闇金相談をする場合は、経験や実績が豊富な闇金に特化した弁護士・司法書士に依頼することです。
そのような闇金に強い法律事務所を選びましょう。

実際のところ、闇金に対応している法律事務所が少ないのが現状です。
何件も回って全て断られたなんて話も珍しくありません。
闇金問題は時間がかかる割に儲けの少ない、効率の悪い仕事だからです。
大声で怒鳴ったり威嚇したりするのは闇金の手口です。
肉体的にも精神的にも闇金対応は疲れるだけではなく、時には危険にも晒されます。
ですから、率先して引き受けているのは、営利よりも正義感を持った法律事務所と言えます。
闇金に強い法律事務所を探すには、インターネットの評判や口コミも参考にすると良いかもしれません。
但し、中には闇金などの嫌がらせの口コミもありますので、惑わされないようにご注意下さい。
ヤミ金による取り立ての実態については、「警察24時」などのドキュメンタリー番組でも度々特集されています。
さいごに
闇金とグルになっている弁護士についてお伝えして来ました。
提携弁護士や提携司法書士の存在も否定できません。

いかに信頼がおけて、闇金に強い法律事務所に相談するかがカギになります。