- 司法書士と弁護士の違い
- 闇金対策に於ける司法書士と弁護士
- 警察への相談のメリット・デメリット
闇金相談をする場合、司法書士と弁護士のどちらがいいのか迷う場合があります。
実際に業務範囲の違いなどについてお伝えしていきます。
また、警察に闇金問題を相談する場合の、メリット・デメリットについてもご説明していきます。
司法書士と弁護士の違い

司法書士と弁護士の違いをご存知でしょうか?
どちらも法律家である事には変わりがありませんが、業務上での大きな違いがあります。
司法書士は元々が不動産登記や商業登記などを中心とした、登記に拘るプロフェッショナルです。
その他法律に関する書類作成や代行を引き受けていました。
遺言や相続も司法書士の得意分野です。
しかし、平成15年4月の司法書士法改正で、簡易裁判所における訴訟代理業務が認められるようになりました。
その結果、140万円以下の事件に限り、代理人として調停や和解の手続、少額の訴訟も扱えるようになります。
しかし、全ての司法書士が業務に当たれる訳ではなく、簡裁訴訟代理権を有する司法認定司法書士のみが、業務を行うことができます。
簡裁訴訟代理等能力認定考査という試験をクリアした司法書士だけが代理人として、例えば債務整理業務などを扱える事になります。
ですから司法書士によっては、認定司法書士の試験を取らずに、登記をメインで行っている事務所も数多くあります。
更に詳しくお話しすると、先程もお伝えしたように、司法書士の場合は簡易裁判所において、訴訟額が140万円以下の事件に限り代理人となれます。
一方弁護士は金額に関係なく、オールマイティに仕事をこなせる特徴があります。
民事・刑事全ての事件の代理人及び交渉業務など、幅広い業務を担当出来るのが弁護士になります。
闇金対策に於ける司法書士と弁護士

闇金問題を相談する時に、司法書士が良いのか弁護士が良いのか悩むところですね。
闇金問題に関しては、実際に訴訟に発展することは稀です。
闇金は相手の実態すら掴めないので、訴訟にすること自体不可能だからです。
交渉と言っても、闇金は元々が法律を無視した悪質業者ですから、法的にも契約は無効となり支払う義務がない事になります。
また、元金は少額で不当な利息で借金額が膨らんでいることが予想されます。
そうなると、司法書士でも弁護士でも依頼することに問題は発生しません。
どちらも携帯電話の停止や、預金口座の凍結などの対処をしてくれます。
その上で、弁護士に依頼するメリットは刑事告訴を警察署と検察庁できることです。
但し、報酬的には弁護士よりも司法書士の方が安い場合が多いようです。
弁護士事務所は敷居が高く行きにくいが、司法書士事務所は親しみがあり身近な存在に感じる人が多いようです。

全国でも闇金対応している司法書士・弁護士事務所は案外少ないものです。
その中でも、若干司法書士事務所の方が対応数の多い点も挙げられます。
ただ言えることは、弁護士も司法書士も闇金対応している事務所は、正義感や使命感を持って業務を行っています。
闇金の酷い取立てから依頼者を救済すべく、身の危険を冒して取り組んでいるからです。
闇金対応は心身共にダメージが大きく、その割に儲からない効率の悪い仕事です。
中には闇金対応に慣れていない法律事務所も見られます。
経験が伴わないのに引き受けてしまうような事務所には、できれば依頼したくないものです。
闇金問題を相談する場合は、次のような弁護士事務所・司法書士事務所を選びましょう。
- 相談が無料である
- 24時間メール相談受付
- 年中無休で電話相談受付
- 全国対応している
- 即日対応してくれる
- 威嚇や恫喝に動じない
- 実績や経験が豊富である
- 解決数が多い
- 闇金のノウハウを熟知
- 分割払いの対応
- アフターフォローの対応
特に、闇金を専門にしている弁護士事務所・司法書士事務所は、闇金に特化しているため、早期の解決が期待できます。
また、一刻を争う闇金問題ですから、受任後は素早い行動で闇金と交渉してくれます。
早い時は即日解決などという場合もあります。
そのような対応が出来るのも、闇金を知り尽くした弁護士・司法書士ならではでしょう。
闇金対応を依頼する場合は、そのような闇金に強い弁護士・司法書士に依頼することをオススメします。
警察への相談のメリット・デメリット

市民の強い味方である警察ですが、闇金対策に関してはどうでしょうか?
確認してみましょう。
闇金問題で警察に相談するのは、危険が迫った状態や、何らかの事件が起こった場合に限られます。
どういった事かというと、日本の警察は民事不介入が原則になっているからです。
警察は犯罪とは関係のない、個人間の紛争には関わらないという事になります。
ここでいう、借金したけど返済ができなくて、強く取立てされているという事件は、全て民事事件になり、警察は動いてはくれません。
警察が動くのは、あくまで刑事事件になります。
例えば闇金に暴力を振るわれたとなれば、傷害事件になって警察も動いてくれるでしょう。

そのように法律で決まっているとはいえ、少々融通が利かないのが日本の警察です。
民事不介入がネックになった、代表的な例にストーカー事件があります。
過去のストーカー事件に関しても、個人間のトラブルとして、被害者が警察に相談しても加害者に厳重注意するだけで、何の解決にもなりませんでした。
これも民事不介入ということになります。
そして被害者に危害を加え、命を落とした重大な事件に発展した案件がありました。
そのような事態を受けて、2000年11月にはストーカー規制法が施行され、警察の積極的な関与や加害者への刑事罰も設けられました。
闇金に関しては2003年にヤミ金融対策法が設立されています。
厳しい罰則などが制定されたものの、やはり事件化しなければ警察は動いてはくれません。
よって、警察に相談したところで闇金問題の解決は難しいでしょう。
ヤミ金による取り立ての実態については、「警察24時」などのドキュメンタリー番組でも度々特集されています。
さいごに

闇金問題のトラブルに巻き込まれたら、経験や実績が豊富な弁護士や司法書士に相談するのが最良の方法です。