- サラリーマンの副業率
- 白色申告と青色申告
- 上手な確定申告は会計ソフト
近年サラリーマンの副業が多くなってきました。
実際に確定申告する場合の方法やコツをご紹介していきます。
サラリーマンの副業率

サラリーマンの副業で、最も多いのがインターネットを使ったビジネスと言われています。
国税庁が実施した「平成27年分民間給与実態統計調査」の結果をみると、給与所得の平均は4,204千円となっています。
昨年の平成26年度は4,150千円ですから、若干の増加が見られますが、決して高い数字ではありません。
子供の成長に伴い教育費も増加していくうえ、マイホームの取得となれば、住宅ローンでカツカツな生活になり兼ねません。
そこで、副業を考えるサラリーマンが増えているのが事実です。
大手派遣会社の『エン派遣』が、サイト利用者を対象に実施した「ダブルワーク(副業)」についてのアンケートでは、回答者3,232名のうち59%が、何らかの副業中ということが分かりました。
副業をする理由としては、次のような結果になっています。
- 副収入が必要:68%
- 空いた時間の活用:45%
- 貯金をしたい:28%
- 色々な仕事を経験したい:25%
- 気分転換:16%
- やってみたい仕事があった:13%
- 色々な人と出会いたい:11%
- スキルアップ・ステップアップをしたい:9%
- 友人・知人に誘われた:7%
- その他:3%
この結果から鑑みても、自分自身の向上のために副業するのではなく、生活のためにやむを得ずダブルワークしている人が半数以上です。
特に政府の働き方改革によって、副業を推進していることからも、今後更に副業率は伸びて行くでしょう。
白色申告と青色申告

副業で収入を得ると、サラリーマンの場合20万円以上は確定申告する必要があります。
確定申告には、白色申告と青色申告があります。
副業収入がどれ位あるかによって選択も違ってきますし、継続的に事業として仕事をしていくかによっても違います。
また、青色申告の場合は、「個人事業の開廃業等届出書」を管轄の税務署へ届ける必要があります。
更に、「所得税の青色申告の承認申請書」を開業から2ヶ月以内に提出しなければなりません。
その他にも、専従者がいれば「青色事業専従者給与に関する届出書」を、従業員がいれば「給与支払事務所等開設・移転・廃止届出書」の提出が必要となり、煩雑な事務が発生します。
会計帳簿も青色申告の場合は、複式簿記で作成する義務があります。
しかし、白色申告でも平成26年から帳簿の作成ルールが変更になり、簡単な帳簿作成をすることになりました。
よって白色申告では、これまで帳簿を作成しなくて良いという最大のメリットがなくなったため、白色申告と青色申告の掛かる手間は大差がなくなったと言えます。
では、具体的に白色申告と青色申告の違いを確認してみましょう。
特徴的なものをご紹介します。
【特別控除】
- 白色申告:なし
- 青色申告:65万円または10万円
【専従者の給料】
- 白色申告:上限50万円(配偶者86万円)
- 青色申告:上限なし
【赤字計上】
- 白色申告:相殺不可
- 青色申告:過去3年間遡って相殺可能
【備品等の購入】
- 白色申告:10万円未満の物を経費にできる
- 青色申告:30万円未満の物を年間総額300万円まで経費にできる
【在庫処分】
- 白色申告:経費にできない
- 青色申告:売れない物を経費で落とせる
以上のように圧倒的に青色申告が優位と言えます。
また、副業が赤字であれば本業と損益通算することもできます。
帳簿に関しても、会計ソフトを使用することで、簡単に貸借対照表なども作成可能です。
特に多く使われているのは、2大クラウド会計ソフトと言われているfreee(フリー)とMFクラウド会計です。
次は、この2つの会計ソフトについてお伝えしていきます。
上手な確定申告は会計ソフト

これまではインストール型で有名な、弥生会計を使われている事業所が多かったのではないでしょうか。
規模の大きな企業では弥生会計が一般的ですが、比較的小規模な個人事業主には、クラウド型会計ソフトのfreee(フリー)とMFクラウド会計が人気を集めています。
ダブルワークの場合、限られた時間で副業をするため、出来るだけ経理業務に時間を割くのは防ぎたいものです。
会計ソフトの良い点は、仕訳をすると自動で各種帳簿を作成してくれることです。
オンラインバンクやクレジットカードと連携できるため、データの自動取得も可能です。
また、簿記を知らない人でも自動提案機能があり簡単です。
更に、一度登録すると次からは自動で処理してくれるため、非常に便利です。
わからない事があれば、メールやチャットなどのサポートシステムがあるので安心です。
プランによっては電話対応も可能です。
料金については次の通りです。
freee(フリー)
【個人事業主プラン】
- スターター:月980円/年9,800円
- スタンダード:月1,980円/年19,800円
- プレミアム:年39,800円
※30日間のお試しあり
【法人プラン】
- ライト:月1,980円/年19,800円
- ビジネス:月3,980円/年39,800円
- エンタープライズ:問い合わせ
※30日間のお試しあり
MFクラウド会計
【個人事業主】
- ベーシックプラン:月800円/年8,800円
- あんしん電話サポート付ベーシックプラン:年17,200円
【法人】
- ライトプラン:月1,980円/年21,780円
- ベーシックプラン:2,980円/年32,780円
- バリューパック:月3,900円(パックプラン)
※45日間のお試しあり
※個人事業主・法人ともに無料のフリープランもあり
どちらのソフトも請求書の発行が可能なほか、有料で給与計算サービスがあります。
また、ブラウザの対応も可能になっています。
以上のように、クラウド型会計ソフトを使うことで、日々の会計管理や確定申告が楽になることは言うまでもありません。
freee(フリー)とMFクラウド会計、それぞれの機能面を確認のうえ、自身の事業や規模に適したソフトを選択することをオススメします。
無料のお試しを利用して、使い勝手を確認する事も良いでしょう。
詳細は各サイトでご確認下さい。
【FMクラウド会計】
https://biz.moneyforward.com/
【freee(フリー)】
https://www.freee.co.jp/
どちらも白色申告・青色申告ともに使える会計ソフトです。
特に、簿記に馴染みのない方には最適です。
会計処理の負担を減らし副業に力を注げるように、会計ソフトの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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